梅雨はどこへやら、連日30℃に迫る気温に対抗してうなりを上げる冷房のせいで、真下にいる旅人はパーカーが手放せません。ホットコーヒーうまい。

 やっと見た「電脳コイル」(NHKアニメ。作品の設定上、登場人物がほぼ全員メガネ状のモノをかけている。ここ注目)で、登場人物が電脳空間(的なものに)に穴を開けてアクセス(的なことを)する小物としてスプレーを使うんですが、これはユービックというよりもリクォードライザだよね。って言いたかっただけなんですが。

 で、唐突に「ユービック」読了の感想。現実崩壊モノの肝は崩壊の始点、過程、終点とあるけれど、これの場合はその肝がどれも入り混じって、最後まで流れていく点に醍醐味があった。世界の方がどんどん不気味に変ぼうしていく様はなんとなく「サイレントヒル」を思い起こさせたけど、ユービックの方が描写的に乾いている(血と肉がとびちらない)雰囲気で、恐怖感が少ない分だけ一歩外側から引いた上で主人公達の右往左往を見ていられた。ような気がする。

 あと神林長平(特にファンタシィ分多めの方)が好きな人はディックも、みたいに(どこかで)言われてたのはホントに納得。