シャングリ・ラ

シャングリ・ラ

読了。珍しく途中でエナ魂*1を読んだりしたので、読み終わるのに結構かかった感がある。

 3分の2を過ぎた辺りで、突然人類最強の赤みたいな人が出てきたりして、ちゃんと終わるのか
心配だった。死んだと思ったら生き返る女医とか、ペルセウスがあっけなく沈んじゃったりと
急展開の連続で、何回ちょwwwwwwって言ったか覚えてない。あと、気付いたら主要キャラは誰も
死んでないのにも驚いた。俺的には美邦様助かってよかったよ美邦様。連載開始時にSFマガジン
出た広告が「これはSFではない。」とかって挑発的なものだったけど、たしかにこれはSFでは
ないと思った。炭素経済とか初期の擬態装甲、炭素珊瑚虫なんかのガジェットはすごくSFの匂いが
したけれど、小道具としてのSFであって、全体としてはエンターテインメント小説っぽいと思った。
SFっぽい道具立てが出てくるけれどSFではない小説だと俺が思う「終戦のローレライ」と比べたら、
ローレライの方がSFには近いと思う。マンガで比べるなら、「天上天下」が一番雰囲気的に近い。
主人公たちは何かしら目的があっていろいろやってるけれど、結局は黒幕の手の平で踊っている
感じとか、「血の力」とかSF機械とかの位置づけとかも。Newtypeで連載したのだから、今後
メディアミックスとかされるのだろうか。國子がブーメランで戦うところとか、ニューハーフが
マッチョに変身するところとか、絵栄えしそうなところも結構あって、読んでいて面白かった。
そういう意味ではマンガっぽい小説だったと言えると思う。
 結論。濃いキャラクターのてんこ盛りと魅力的な設定の大盤振る舞いの豪華な、それでいて
マンガっぽさもあり読みやすい小説だった。

*1:「ユヤたんの一番エロい奴」って略すらしいけど、「あな魂」と同じでいいよね?