映画館が移転したのを知らなくて上映時間に遅れたので色々な映画の予告編が見られ
ませんでした。あれを見るのも映画にいく楽しみの一つですよね。
 で、肝心の本編ですが、ストーリは以下のようなものでした。


 仏像を取り返せ!ついでに世界も一周しろ!!


 もっとくわしいストーリーは公式サイトhttp://www.herald.co.jp/official/around_the_world/index.shtmlを見ていただければ
わかります。でも自分が見た感じでは主人公はもう本当にパスパルトゥー(ラウ・シン)こと
ジャッキーなので、彼の村から盗まれた仏像を村に持ち帰るのがメインで、世界一周は特に前半
では「ついで」なんですよね。


 あと、もうまったくヴェルヌの八十日間世界一周ではないんですよ。なんだか出てくる人
出てくる人みんな名前だけが原作と同じで、特にフィリアス・フォッグなんかはもうただの発明
狂で世間知らずなお坊ちゃまと言うぐらいの扱いでした。まあ彼がしっかり者だったらトラブル
なんぞ起こらなくてラウ・シンの活躍する場面がなくなるのですが。


 加えて、フォッグたちに強引についていく絵描きのお嬢さん、モニク、なんですが、この人の
動機がよく分からない。最初は「絵の着想を得るために世界を旅したい」なんて言ってついて
きて、途中からラウが仏像を村へ戻すのを手伝ってやり、後半ぐらいでいきなりフォッグへの
愛に目覚め彼を助けていくのですが、どれもこれも行動が唐突過ぎる気がしました。一応絵も
描くのですが、ほんとにあんまりうまくないです。絵のタッチはフジテレビの「新しい単位」等の
イラストを描いてる五月女ケイ子という人のものに少し似ている感じです。絵の内容は「渦巻き
の中から体が伸びてきた男に翼が生えていて、一緒にアヒルが空を飛んでいる」というちょっと
説明しがたい内容なのですが、見ているとなんだか不安になってきます。


 他にも色々とアレなところがあって、正直あんまりお勧めできません。アクションシーンは
ジャッキーがやってるだけあって面白いのですが、本当によかったところはそれぐらいな感じ
です。あ、でもパリの気球乗り場でリチャード・ブランソン(ヴァージン・アトランティック
航空の会長)がもぎりをしてたのはびっくりでした。やっぱり気球野郎というイメージが強いんでしょうか。


 もう本当にお勧めできないんですが(特にヴェルヌの「八十日間」の映画化だと思っている
人には!)、ジャッキーのアクションとコメディーが見たい人はよかったら映画館まで行って
みては?(ふー、長かった)